身体均整師 小柳 弐魄 

家庭の中で「診る」ヒント

東洋医学では、患者の調子を読み取る観点を四つに分類しました。四診には、上から「神技」「聖技」「工技」「巧技」と分類があります。

望んで之を知るを神と謂う。

聞いて之を知るを聖と謂う。

問うて之を知るを工と謂う。

切して之を知るを巧と謂う。

こう伝えられています。

望は、「見る」と言うことです。「姿勢」「歩き方」などを望診に含める人もいますが、基本的には違います。人の「気配」、顔や皮膚上に現れた「血色」を以て判断するものとされています。

聞は、相手の「声色」「声勢」であり、あとは「匂いを嗅ぐ」ことも含まれます。体臭、口臭などから内臓の具合も見えてきますし、声の加減で気力の虚弱を見ることは、みんな日常的に行っていることと思います。

問は、西洋医学の医者でも行う「問診」ですね。色々と尋ね聞いて判断していきます。

切は、「触れる」ことです。主に「脈診」「腹診」「背診」で、脈状はもちろん、お腹や背中のコリ、弱さ、冷え、熱などを手で感知していく方法です。

このうち、神技である「望診」を発達させてきたのが日本発祥の伝統手技療法「身体均整法」です。

医療、社会、そして暮らし

「医療モデル」は、主として病院や診療所での、患者を中心とした疾病の治療が目的のシステムです。

一方、「社会モデル」は、主として日常の生活の場での、生活者を中心とした疾病予防や健康増進が目的のシステムです。

オンラインサロン「Club おなかにてあて」は、この二つのシステムのどちらかに偏ることなく互いに補完し合い、一人ひとりの暮らしという「生活モデル」に落とし込める情報発信を目指しています。

身体均整法とは

身体均整法ではとくに姿勢や体型を観察することを大切にしていて、とくにそれらをまとめて「12種体型学」と呼んでいます。

身体均整法は1951(昭和26)年より今日まで続く日本の代表的な手技療法です。戦後の療術法制化運動の渦中で手技療法の科学化を牽引した亀井進が、当時の主だった徒手的アプローチ方法(武術や整体、漢方、療術の体観や体読、さらにはオステオパシー、スポンデロテラピー、カイロプラクティックなど)を採集し、独自の理論のもとに大成しました。

在来の手技療法の枠を超えて、美容や能力開発、独自の体操設計・健康法の開発など多方面に及び、その網羅性から多くの分野でいまも多彩な人材が活躍しています。

局所から全体へ、身体の表層から深層へ、人間の身体運動を深く掘り下げることによって、それぞれの技術の長所と短所をうまく組み合わせ、あらたな技術へと高めて参りました。

関節に注目しただけでも、動きを作り出す「駆動システム」、これを支える「支持システム」、それらを安定的に維持する「平衡システム」が備わっていますが、すべてが協調してはじめて円滑な身体運動が成り立ちます。 身体均整法では、それぞれを可動性、強弱性、平衡性と位置付け、身体の三大原則と捉えています。

加えて、姿勢や体型に注目してそれを12種類に分類した「12種体型学」も特徴的です。

この記事を書いた人

身体均整師、鍼灸師

こやなぎ にはく

小柳 弐魄